
粋人物語






粋人インタビュー「琥珀の色に粋を見る」 銀座カフェ・ド・ランブル 関口一郎(後編)
コーヒーも煙草も人間も 熟成することで香りと味わいがでてくる
関口さんは日本パイプスモーカーズクラブの世話人代表もなさっていますが、煙草もコーヒーに通ずる点があるのでしょうか?
煙草との出会いは、私が小学生の時なんです。母方の祖父が横浜にいて、夏になると自転車で横浜中を回ってね。当時は根岸に競馬場があって周辺に外国人が大勢住んでいて、そこでちょっと白髪まじりの中年の男性とすれ違うといい香りがするんですよ、素晴らしい香りが。後からそれが葉巻の香りだと分かった。その香りが服に染み込んでいて「これが男の香りだ」と思いましたね。おれも大きくなったら葉巻を吸おうと思ったんです。
